東証上場約3,500社のIRサイトをAIが採点する「AI IRスコア」を公開しました

東京証券取引所に上場する約3,500社のIRサイトを対象に、生成AIが情報を読み取り、投資判断に活用できるかという観点から評価した「AI IRスコア」を公開しました。

本取り組みでは、各社のIRサイトをAIが同一基準で確認し、機械可読性や投資家にとって必要な情報の読み取りやすさを100点満点でスコア化しています。スコアは、当社が提供するIRサービス「IR BASE」上で確認できます。

AIが企業情報を読む時代に、IRはどう変わるべきか

生成AIの普及により、企業分析や銘柄スクリーニングの方法は大きく変わりつつあります。これまでIR情報の主な読者は投資家やアナリストなどの「人」でしたが、今後はAIが企業情報を収集し、整理し、比較する場面がさらに増えていくと考えています。

そのような環境では、単に情報を開示しているだけでなく、AIが正しく読み取れる形で情報が整理されていることが重要になります。どれだけ丁寧に開示していても、PDFや複雑なページ構造の中に情報が埋もれている場合、AIに十分伝わらない可能性があります。

今回公開した「AI IRスコア」は、こうしたAI時代のIRにおける新しい評価軸として、企業のIR情報がどれだけ機械に読み取られやすいかを可視化するものです。

調査結果の概要

今回の全数調査では、東証上場企業約3,500社のIRサイトを対象に評価を実施しました。

その結果、平均スコアは29.6点、中央値は20.0点となり、全体の70.7%が50点未満という結果になりました。また、90点以上のS評価に該当した企業は60社、全体の1.7%にとどまりました。

一方で、スコアは企業規模や知名度だけで決まるものではなく、中堅企業が大手企業を上回るケースも確認されています。これは、IR情報の内容だけでなく、情報の構造や掲載方法、HTMLでの読み取りやすさなどがAI時代のIRにおいて重要であることを示しています。

「読めるIR」と「読めないIR」の差を可視化する

今回の分析では、情報が静的HTMLで確認できる企業群と、PDFやJavaScript依存などによりAIが読み取りづらい企業群との間で、大きなスコア差が見られました。

特に、投資判断の基礎となる業績数値や中期経営計画の数値目標については、AIが確認できないケースも多く見られました。数字そのものは開示されていても、AIが取得・理解しやすい形で整理されていなければ、投資家に届く前の段階で情報が埋もれてしまう可能性があります。

当社では、このような課題を「AI開示格差」と捉え、IR情報の機械可読性を高めることが、今後の企業価値向上において重要なテーマになると考えています。

上場企業のIR担当者は自社スコアを無料で確認可能

「IR BASE」では、上場企業のIR担当者向けに、自社のAI IRスコアを無料で確認できる機能を提供しています。

銘柄コードと会社メールアドレスを入力することで、自社のスコア、グレード、主な改善ポイントを確認できます。また、スコア90点以上の優良IR企業については、IR BASE上で紹介し、どのような点が評価されているのかを解説していく予定です。

今後は、スコアの定期更新、評価アルゴリズムの継続的な改善、優良事例の分析コンテンツ拡充、IRサイトの機械可読性改善を支援するサービスの提供を進めてまいります。

プレスリリースを公開しました

本件について、PR TIMESにてプレスリリースを公開しました。

AIが投資判断や企業分析に活用される時代において、IR情報は人間にとって見やすいだけでなく、AIにも正しく読み取られる必要があります。

株式会社シュタインズは、今後もIR・金融DX領域における新しい価値提供を通じて、企業と投資家のより良い情報接点づくりに取り組んでまいります。