近年、日本の株式市場では個人投資家の売買比率が上昇し、企業のIR活動が株価や流動性に与える影響はますます大きくなっています。
一方で、「どのIR施策が出来高に結びつくのか」を科学的に把握できている企業はまだ少ないのが実情です。
そこで、株式会社シュタインズとMIHアドバイザリー株式会社は、IR施策と出来高の関係をデータで明らかにする調査を実施しました。
目次
📝 調査の概要
対象期間:2024年1月~12月の市場データ
調査対象:
- 出来高多群:「時価総額500億円以下」かつ「年間売買代金回転率4回転以上」の企業
- 出来高少群:「売買高回転率0.45以下」で、規模・業種が類似する企業
それぞれ約50社ずつを抽出し、次の観点から比較分析しました。
- Disclosure(開示):適時開示やプレスリリースの数
- Engagement(接触):決算説明会や会社説明会の開催頻度、動画再生回数
- Documentation(資料整備):説明資料の有無、英語対応、外部リサーチの有無
- 株主還元策:配当利回りや株主優待
📚 調査結果(サマリー)
分析の結果、次のような傾向が確認されました。
- 情報開示の数よりも「質」と「タイミング」が重要
- 一部の株主還元策は、むしろ流動性を抑える可能性あり
- 投資家との接点(説明会、動画配信)が出来高増加に寄与
つまり、「やみくもにIR施策を増やすのではなく、効果の高い施策を見極めること」が企業の流動性確保に直結します。
🧐 なぜこの知見が重要なのか?
上場企業に求められるIR体制整備が制度的に進む中、
「どの施策にリソースを集中すべきか?」はIR担当・経営企画にとって避けて通れない問いです。
今回の調査は、まさにその判断材料となるもの。
定量データに基づいて「効率的なIR施策の選択と改善」に活用いただけます。
🚩 詳細レポートのご案内
今回のnoteでは概要のみご紹介しました。
さらに詳しい統計分析や施策ごとの効果量については、以下の特設ページからレポートをダウンロードいただけます。
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